そろそろマフラー欲しい。

寒すぎませんか。

今週から急に寒すぎませんか。

こんなんじゃほぼほぼ冬だよ。俺ときたらまだスーツのジャケットさえ羽織ってないのに冬だよ。嫌だよ!

ジャケット嫌いなんだよ!お腹のボタンが締まらないから!!!!

 

そんなわけで、今週末はマフラーでも見に行こうかと考えています。マフラーといえばみんなどんな巻き方してるんだろうって気になりますよね。僕は、小走りで歩く時に鼻まで埋められる巻き方が好きですね。

説明が難しいけど、例えば、改札を抜けるとオレンジ色の夕日が眩しかった。子供達がはしゃぎながらまた明日ね、と手を振るのを横目に私はいつもの道を1人歩く。

肌寒い風に吹かれるビニール袋がアスファルトを転がる。西部劇、みたいだなと思う。ローアングルから砂漠を映すカメラの前を巻藁が通り過ぎる絵を思い浮かべてニヤリとした。

高速道路の下を国道が走っている。信号は変わったばかりみたいだ。ため息をつき、信号待ちをしながら、晩御飯の献立を考える。腕時計を見て、車の流れを見て、道路の向こう側で同じように待っている人影が目に入った。

昨日は魚だったから、今日は…お肉かな。でも残り物が冷蔵庫にあったような。

…気付いてはいけない。

そういえば、今日は火曜日だっけ。いつものスーパーは卵の特売日だったな。

…気付いてはいけない。見てはいけない。

スーパーではまず野菜を、そうだ白菜が安かったら鍋もいいな。

…横断歩道の向こうは、見てはいけない。

信号が変わる。

私は、晩御飯の献立を考えていて、スーパーで何を買うかを決めかねている、仕事帰りの、OL。

何にも気づいていない。

だから見ては、いけない。

道を渡る。すれ違う時に思わず息を止めた。

振り返るのは絶対ダメだ。

息がつまる。マフラーで口と鼻を塞いだ。

久しぶりじゃん。と聞こえた気がした。

2度と聞きたくなかった、溶けた氷みたいに艶っぽいけれどどこかぬめりけのある声だった。

私は、思わず足の運びを早めた。

西部劇だったら…ふと思った。

ここで振り返って、腰に差した銃を抜き…響く銃声。倒れるのは…。

私かな。この状況じゃ。

だってあいつは、私よりなんだって上だったもの。運動も、勉強も、料理も。だから打ち合いをしても、負けるのは私だ。

だから負けたのだ。恋愛でも。

早歩きは止まらない。もう勝負に挑む事もしないのだ。この道路は広いから、渡りきってしまえば、信号が変わり、車の往来が激しくなれば、もう2度と追いつけはしないだろう。

まあ、そもそも、追いかけようだなんてあいつはこれっぽっちも思っていないかもしれないけれど。

みたいな巻き方ですね。

わかんねーか。

なんにせよ、そろそろ冬の支度を始めなければ、年末調整もしなければ。

11月に入り、今年もあとわずかです。

いやー、早いなー。